転職でおすすめの業界で検索してきた方…、あなた終わっていますよ。
転職というのはそれなりに人生の重要な岐路になる出来事です。そのイベントを誰かが適当に書いた記事に託すのですか?おすすめの会社とかおすすめの業界を検索で探すあなたの考えがヤバすぎます。会社は商品じゃないんですよ。おすすめの会社や業界などありませんよ。自分の人生を賭けた勝負なのです。商品を選ぶのとは全く違うんです。
どの業界が20年後に生き残るかを見通すのは困難なため業界選びはギャンブルとも言えます。
それでもなんとかして選ぶしかありません。まずは転職におすすめの業界など無いということを理解した上で20年スパンで影響すると思われる社会経済的背景を考慮して決めるのが良いでしょう。
転職におすすめの業界なんて無い
転職に際して自分が人生をかける仕事を選ぶんですから安易にここがおすすめなんて言えるわけがありません。「新卒内定時が人生の頂点」でも書きましたがおすすめの会社、人気ランキング上位の会社ですら20年も経てば半数は圏外になってしまうし潰れている会社もあるんですよ。それなのに今何らかの理由でおすすめな会社を選ぶんですか?
その考え、本当にヤバイですよ。
それではどのような業界を選べばいいのか
だからおすすめはないって…とかいいたいところですが自分で書いておいてなんですから考え方を書きましょう。転職におすすめの業界は価値観において異なりますが、とにかく安定しているのが良いとしておきましょう。また給料もできるだけ高いほうがいいでしょう。
しかしいま安定していて給料が高いからといって未来永劫そうとは限りません。
キャリアで最も重要なのは40代50代をどの会社で過ごすか
あくまでサラリーマンとして60まで働くことを前提にすれば一番稼げる40代50代に会社が儲かっていることがベストだとわかりますよね。逆に50代に会社が倒産してしまったらそれだけで悲劇の主人公になりかねません。
したがって単に安定、高給といってもそれが今から20年30年先のことでなければ意味がないわけです。それなのに「2018年版おすすめの業界!」なんてアホな記事を読んではいけませんよ笑
要するにどのような業界、会社を選ぶかは20年30年後に安泰なところを選ぶということになります。
しいて言えばAIとインフレがテーマ
AIそのものがどれほど取り入れられるかというのはありますが、AIによって職業が消失しかねないのは事実です。あまり実現性があるとは思えませんが、自動運転のタクシーがメジャーになればタクシー運転手という職業は消失するかもしれません。事実運転手がいらないんだからそうなるしかありませんよね。運転手なしでタクシー運営会社を経営できるならそれを使わないタクシー会社は競争に負けて倒産するのが当然です。給料を払わなくていいんですからね。
これは自動運転には懐疑的ですがAI自体が人材市場に影響を及ぼすのは時間の問題だと思っています。
また日本は20年にも渡るデフレを経て徐々にインフレ傾向になりつつあります。このインフレですがデフレと同じくらいの期間、つまり20年程度は続くのが妥当だと考えています。過去の歴史で言えば今は低インフレが長く続きその後インフレが亢進し経済が拡大する時期(の初期)に非常に似ています。この2つのことが及ぼす影響が最も大きいです。
したがって、個人的な考えではAIとインフレがこれからの転職で重要なテーマとなると考えています。
AIでなくなる仕事とは
AIで簡単に消失してしまう仕事は知識が背景にある仕事です。例えば薬剤師を考えて下さい。薬剤師と言えば病院に行ったあと薬局によって医者が処方した薬剤を渡すのが仕事ですよね。こういう仕事は知識だけに基づく仕事です。どこにどの薬があってこの量ならこの個数だと分かればいいんですよ。こういう仕事はAIに簡単に取って代わられてしまいます。弁護士なども一部そうです。すでにイソ弁になれずにいきなり独立し仕事がほとんどない弁護士が増えているそうです。これにくわえ、法律相談に答えられるAIが出れば弁護士の仕事の一部は消失してしまいますよ。知識に基づく資格系の仕事は結構危ないと思います。経理などもなくなってしまうでしょうね。
AI技術の進展で消えてしまうやばい職種はおもに事務の仕事だと思います。これらの仕事に人が要らなくなるというのは本当に恐ろしいですね。半数は職を失うんじゃないでしょうか。これは数年ではまだ始まらないかもしれませんが10年以上経てば影響は出始めているのではないでしょうか。もっと早いかもしれませんね。
つまり資格で手に職をつけるという考えはもう成り立たないということですよ。
インフレに強い業界
最近ひしひしと感じているのがインフレにもかかわらず値段を上げられない業界です。これはやばいなと思うのが牛丼の割引クーポンです。私も使っていますが1ヶ月使える牛丼の70円引きクーポンを200円で買えるやつです。すき家ならスキパスというカードですね。牛丼1杯に350円て高いと思うんですよね。しかし280円なら妥当だという感じがします。それでなぜこのスキパスというのを頻繁にやるかと言うと本当は値段を下げないとまずいくらい需要が落ちているからですよね。需要が落ちているけど値段を下げてしまうとのちのち上げづらくなるのでこのような手段を使っているのではないでしょうか。
それとは別に今は遊興求人倍率が過去のバブル期並に上がり人材市場が逼迫している状況です。つまり人件費はどんどん上がっているというわけですよね。にもかかわらず牛丼屋は値引きしないと売れない状況なんです。私も350円なら別のものを食べようかと思いますしね。(せこい話笑)
こういう業界はヤバイということです。コストがどんどん上がるのに値段を上げられない。需要があまりない業界です。
はっきり言ってデフレで供給過剰でもある
とも言えます。牛丼屋自体が多すぎる可能性がありますね。どういうことかと言うとデフレ時代は飯にお金をかけられないので牛丼屋に行っていた一部の層がインフレになると500円ランチに流れまた1,000円のランチに流れるからです。だからといって牛丼屋で1,000円は使いませんよね。(とは言え一人で1,000円以上の謎の会計をしている人を結構見ますが。何食べてるんだろう。)つまりインフレで景気が良くなってもその恩恵を得られません。
低価格帯が中心のサービスはかなり厳しい状態になると思われます。ユニクロもそれをわかってか一時かなりの値上げをしてお客さんが誰もいなくなっていましたよね。いまさら業態転換は無理でしょう。日本ではファストファッションは衰退産業だと思います。100円ショップなどもかなり厳しいはずです。200円ショップにしたらインパクトが薄れますからね。普通のお店になってしまう。でも原価はどんどん上がってきますよ。
一方デフレの時に厳しかったブランドなどの企業はインフレでかなりの追い風を受けます。私は時計は着けないので数百万円する時計を買う人はバカじゃないのか(そこまでの価値があるはずがない)と思ってしまいますが自己顕示欲が強い人はいつの時代にも一定数いますよね。そういう人たちにインフレでお金が回ってくると儲かるのはブランドやキャバクラなどの享楽的なサービスでしょう。
わかりやすく言えばインフレに強いサービスは消費者がお金を払わないサービスと値段が上がっても買いたい(払いたい)と思うサービスです。
例えばこのサイトで紹介しているような転職エージェントなどは消費者がお金を払わない業界です。払うのは企業ですし景気が良くなればたくさん払っても人が必要になるので有望だと言えます。インフレの恩恵は得るけど消費者とは直接関係がないという好条件の業界ですね。
インフレに弱い業界、つまりダンピングしないと需要が得られない業界は皮肉にも人手に依存している業界でもあります。つまり経済環境的に見ると厳しいですがAIの脅威からは守られています。
例えば牛丼屋さんですが人がいないと店が回りませんよね。会計が自動化することは可能だと思いますし松屋のように食券でもいいわけですしね。
しかし牛丼を装って運ぶ作業は多少は機会化出来てもすべて機会化することは難しいでしょう。AIの影響は受けにくい職業だと思います。トラック運転手やドライバーもそうです。彼らに変わる仕事、つまり公道を走り適切な場所に荷物を届けることまで出来るAIはまだまだ数十年は登場しないでしょう。しかし値上げをしたと言っても値上げが通りやすい業界ではないと思います。にもかかわらず人件費は上がっていくでしょう。
まとめ
このようにおすすめの業界をある程度絞ることは出来ますがさらに10年後にまた新しい技術が出てくる可能性もあります。また20年後には再びデフレになる可能性もあります。よっていつの時代にもおすすめできる業界なんて無いんですよ。テレビだって昔はめちゃくちゃ良かったかもしれませんが今となっては「マスゴミ」とまで言われてしまいテレビ自体を見ない人も増えてしまっています。完全に斜陽産業ですよね。ホームページ制作会社とかも今では誰でも簡単にホームページを作れるようになってしまって全く儲からないのでは無いでしょうか。
それではどうしたらいいかと言うと、人の意見に惑わされず自分の好きな仕事、向いている仕事で数十年後も続いてると思える業界にいくしかないということです。今年はこれがおすすめ!なんて記事に惑わされてはいけませんよ。自分の人生ですからね。
一つヒントを言えば100年以上も続いているような経済の根幹に関わる2次産業的な業界は波はあっても無くなる可能性は少ないと思います。しかしAIによって業界問わず一定の職種は消失するという可能性を考慮しておいたほうがいいでしょう。
就職や転職をする前に
就職や転職をする前にあなたはもっと自分のことを知る必要があるのではないでしょうか。
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